聖天さんの象徴
"巾着袋”と"大根”
聖天さんの象徴”巾着袋”と “大根”
聖天様が喜ぶお供えものは大根・歓喜団・お酒である。
大根と巾着は聖天さまのお印で、大根は煩悩の毒を消すと共に生命を養う薬と考えられていた。またその形からガネーシャ神の片方の折れた象牙であるとも言われる。夫婦和合・縁結び を表している。
巾着は砂金袋(宝袋)で、信じる者に宝を与えることの象徴である。財福や子宝など商売繁盛・子孫繁栄の御利益を現わしています。
【歓喜団】
聖天さんに供える団子を歓喜団(お団、清浄歓喜団)という。奈良時代、遣唐使が仏教と共に日本へ持ち帰った唐菓子「からくだもの」の一種で、天台宗、真言宗などの密教系のお供えものとして貴族にのみ与えられた。清少納言も食したという。
現在、和菓子屋「亀屋清永」(東山区)のみで製造されている。かつて比叡山の阿闍梨より製法を伝えられたという。米粉、小麦粉の生地を独特の金袋型に包む。八つの結び目は八葉の蓮華を表している。
中に「清め」の7種類の香を練り込んだこし餡を入れる。これを胡麻油で揚げる。かつては、栗、柿、杏の実を、甘草、甘葛(あまづら)などの薬草で味付けした。江戸時代中期以降に小豆餡を用いたという。